素材別のサッシの使い方。専門家でなくても知っておいて損はありません。
サッシとは10年ほど前まではアルミサッシを意味していました。ここ数年で樹脂サッシの価格破壊ともいえる普及が進んだため、断熱性能が高く、しかも価格がある程度入手しやすくなりました。今は樹脂サッシで計画するのが正しい選択と考えます。断熱性を少しでも考えるのであれば、アルミサッシはもう古いと言えるでしょう。
とはいえ樹脂サッシが選びやすくなったのは木造の住宅の場合だけ。コンクリート造や鉄骨造用のサッシはまだまだアルミサッシが主流です。木造用のサッシはビスをもんでサッシの枠と躯体を固定しますが、コンクリートや鉄骨の場合は鉄の「溶接」が必要なため、熱に弱い樹脂はまだ開発が進んでいないのでしょう。
また樹脂とアルミとでは素材自体の強度としてはアルミの方が高いため、樹脂で同じ強度を持たせようとすると、可動部分の障子というガラスを支える枠が大きくなって、ガラス面が小さくなってしまうという難点もあります。
他にも樹脂サッシではヨコに数枚のサッシが連続する連窓や、タテに連続する段窓を計画して大きな開口部をつくろうとしても、選択肢が限られてきます。自由度がまだまだアルミサッシには及ばない、ということですね。
三角形や台形の窓、吹抜けに面した大きな窓を設ける場合は、外側はアルミ・内部は樹脂の複合サッシであれば選択可能です。
コネクトでは、断熱性能が高い樹脂サッシを基本としながら、ひとつの家でも設置場所や実現したい開口部の大きさなどによってサッシの種類を適宜選択しています。

写真にあるツラナルノイエの場合は中庭に面した部分に多くのサッシがあり、中庭越しの光を家の中に取り入れています。結果、同じ面積の住まいより枚数の多いサッシが必要とされました。長期優良住宅の認定を確保するため、ある程度高い断熱性能のサッシを採用することが条件となっていたので、多くのサッシを樹脂としています。
一方、中庭に面するサッシは少しでも明るさを室内に取り入れたい、という意向から枠が小さくなる樹脂とアルミを合体させた複合サッシを採用しました。写真にある左側の壁面は樹脂サッシ、右側の壁面はアルミ樹脂複合を使い分けています。
一見するとわからないように、細かな工夫が重ねられています。