仕上げてます

一週間ぐらいまえのことになりますが、
町田の保育園は仕上げ工事が真っ最中でした。
もうすぐ完了検査が控えているので、
これまでの工期の遅れを取り戻すべく、現場はてんやわんやな感じ。
聞くと、その日は職人さんだけで70人!
どおりで目の前を行き来する人が多い訳です。
そんなバタバタの中、あちこちの納まりを
施工会社の担当と確認して周りました。
そして今日も気になるタイルがありました。
写真のものがそれ。

表面に色が着いたタイルではなく、
中身まで同じ素材と色のレンガタイルを細かくカットしたもの。
10ミリ角を目地6ミリでシート貼りしてあります。
味噌汁の豆腐のような、クルトンのようなかわいさ。
見ているだけでワクワクします。
クライアントと共に我々が指定しているのだから、
現場に現物があってあたりまえなのですが、
イメージ通りに仕上がるか、少しは不安と期待があるわけです。
がんばっていい仕事してこいよ、
と思いを込めてひとなでしておきました。

町田の保育園18 屋上

少し前のことになりますが、町田の保育園では屋根の防水工事の真最中でした。
二週続けの降雪のとき、都心部では数日で歩けるようになりましたが、
保育園のある付近は1週間後も歩道に残っているほど積もりました。
コンクリートでできた屋上にはシート防水をするのですが、
下地であるコンクリートが乾いていないと、時間が経って蒸発し始めた水分が
シートとコンクリートのあいだに溜まって膨れてしまいます。
雨なら流れてくれますが、雪は降った場所に留まる難敵。
現場担当の小林さんは降雪のたびに、日曜出勤で雪下ろしをするはめに。
本当におつかれさまです。
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写真は屋上機械を載せるためのコンクリート基礎と鉄骨架台。
コンクリートには塗布防水をしています。
鉄骨には業界用語で「ドブ漬け」と呼んでいますが、
錆びないように溶けた亜鉛に漬けた鉄骨が、基礎の上に載っています。
単なる架台なので、デザインも何もないんですが、
個人的にこのドブ漬けの鉄骨が好きなんですよね。
出来たてはピカピカしていますが、
時間が経つにつれて渋くグレーがかってくるあたりが
経年変化があり、かつ素のままの材料、ということで気に入っています。
というわけで写真をパシャリ。
人目に触れるところだと、さらにリン酸処理加工をしてあげれば、
渋いグレー色に最初からお目にかかれるのですが、
こどもの集まる保育園では大人っぽ過ぎ、シブ過ぎ、になってしまうので
今回は使っていません。
しっかりこども目線で現場監理しているから、逆に新鮮に映ったのかもしれない、
ということで。

町田の保育園17 床下空調



町田の保育園では、一階の乳児クラスに床下空調を採用しています。
天井にあるエアコン本体から床下までダクトを伸ばし、床下には空気が蛇行するような仕切り板を設けます。暖気や冷気を床下の隅々まで巡らせるためです。窓際や壁際の熱負荷の高い箇所を狙って、床面に木製の穴あき板を設けて空気を出します。
こうすることで、夏も冬もユルユルとした空気が出てきて、部屋全体の温度管理ができます。
冬には床材が温まるため、オンドルのような床暖房でもあります。
ダクトが降りてくるためのスペースと、床下には20cmほどのスペースが必要ですが、児童施設には快適な室内環境が提供できる空調方式です。

町田の保育園16 もうすぐ上棟


寒い日が続いてますね。
町田の現場ではもうすぐ上棟となります。
コンクリートの建物でも、木造と同じように
一番上の構造部材が組み上がることを上棟と言います。
写真はその一番高いところに立って写したもの。
実際は一部に鉄骨屋根がかかるので、
まだ全部の部材がついたわけではありませんが、
建物の全貌はわかります。
一階ではサッシが入り、設備工事や見切りに当たる
木工事が盛んに行われています。
年度末までに終わるように、ピッチを上げて工事中。
われわれ監理サイドも決め切れていない部位がないように、
夜まで打ち合わせが続いています。
さあもう少しがんばろうっと。

町田の保育園15 配筋検査


先週のことになりますが、町田の保育園で配筋検査を行いました。
写真に写っている皆さんが立っているのが、2階のコンクリートスラブになる高さ。
これまでも基礎、1階の立ち上りと何度も配筋検査に来てもらっている
構造担当ASAの鈴木さん、秋田さん。(黒い服の左と右)
そして白石建設の小林さん(緑ヘルメット)と設備のテクノ菱和、川内さん(右)。
コンクリートを流し込む前に型枠とのかぶり厚さが確保されているか、
鉄筋の太さと本数は設計通りになっているかなどを目視でチェックしていきます。
すぐ隣では実際に鉄筋を組んでいる職人さんもいたりして、
「今さら何ともならねえんじゃねえ?」と言いながらも、
さっそく工具で直しにかかる手際の良さ。
やることはしっかりやる、見習わないとね。
整形の建物ではないので、配筋もさぞ大変だろうとは思うのですが、
サブコンさん曰く、とても雰囲気の良い現場のようです。
現場所長の人柄の良さにみんなついて行っているものだと思って、
年末までまずはひと山越えていきましょう!

町田の保育園14 カラープレゼンテーション


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最近色使いのある物件が続いていますが、町田の保育園でもこだわりの色を実現しようと
プレゼンテーションしてきました。
こどもの好きな元気の出る色!ではなく、モンテッソーリ教具が引き立つような
背景としてのほのかなカラーリングを考えています。
運営者の保育コンセプトがあり、次に建物のコンセプトがあり、
それらを実現するための内装材と色があります。
常にそこを見失わないように、いろいろな素材を用意して説明をしました。
写真にあるようなサンプル以外にも、1/50の模型、色付けした展開図、
1/20の部分模型、パースなど。
「色にはこだわりがあるから覚悟しておいてね!」
と設計当初から言われていたクライアントも
「よくいろいろ研究していただきました。」とまずは感謝の言葉をいただきました。
どの方向性に決定するのかはこれからですが、
一歩づつ階段を上っていい建物に仕上がっていくはずです。
現場は1階の型枠が立ち上り始め、我々の監理業務もてんやわんやになってきました。
変更箇所の図面作成、サッシ図、家具図など承認作業、ディテールの確認など、
規模もそこそこだけに、図面の枚数が多いんですよね~。
とボヤキはこのぐらいにして、まずは年内に躯体を打ち上げることを目標に
施主、施工会社と共に我々の設計監理もがんばっています。

町田の保育園13 躯体工事



昨日は町田の保育園の定例打ち合わせに行って来ました。
杭が終わり、基礎の立ち上がりの半分をコンクリート打設して、養生中です。今日には残り半分のコンクリートを打っているはず。
我々設計監理と現場との間では、一階の躯体について、仕上げ・サッシ・スイッチ・コンセント・建具の枠周りといった各部位について打ち合わせを重ねてミリ単位で寸法を決めています。
中でも今回重要になってくるのが、外壁です。カタチが決まっている今、保育園の第一印象を左右する一番の要素です。
使うのは、ちょっと?変わったタイル。というのも、丸いタイルのランダム貼り。この「ランダム」に現場は多いに反応するのです。手間もかかれば、目地も通らない、いったいどうやって施工すればいいんだ?と疑問噴出。
そこでタイルメーカー、タイル工事会社、元請け施工会社、設計監理者の四者、計8人が集まって、知恵を出し合う会議となりました。
現物サンプル、目地サンプル、900角の貼りサンプル、1/20模型に紙のタイルを貼った!もの、図面各種が机に並びました。
こうして皆で一つ一つハードルを乗り越えて、作っています。

町田の保育園13 地鎮祭



少し前のことになりますが、町田の保育園が既存園舎の解体を終え、地鎮祭を迎えました。猛暑日の初夏の週末、地元の神主にお祓いを受け、工事の安全を祈願しました。
これから来春に向けて、再度気を引き締めて監理をしてゆきます。
それにしても暑かった。普段あまりスーツ姿になる機会の少ない私は、夏用の涼しげな一着を持ち合わせていませんでした。住宅の地鎮祭であれば短時間で終わるから、何とかしのげたからです。
しかし福祉施設となると関係者も多く、玉串奉天だけでもソコソコの時間に。
これからも同種の仕事に携わるべく、服の準備もしておきます!
でも一番大変そうなのは神主さん。幾重にも装束を着たご高齢の彼が、最も頻繁に動くのですから。お疲れ様でございました。

町田の保育園12 タイル打合せ


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昨日は町田の保育園で使う外壁タイルの打合せに麻布十番へ。
製品に特徴があり、売る側にも自信があり、特徴を良くわかっているから
話がポンポンと弾む。こんな打合せは大好きだ。
もちろん保育園でこんな材料を使える(かもしれない)のは
またとない機会だと思う。
だからこそ、慎重に、かつ大胆に。
クライアントの求めている園のイメージ、建築全体のコンセプト、
どれにも合致するものはどれなのか。
まだ解体工事が始まったばかりの現場ですが、
サンプルづくりから時間をかけて材料を吟味しています。
場所:国代耐火工業所
ところで麻布十番は以前勤めていた事務所があり、
自分が住んでいた場所の近くでもあります。
数年ぶりに訪れてみると、商店街のお店もずいぶん様変わりしていました。
時間がなくて覗けなかったけど、焼きとん屋のあべちゃんはまだあったのかな。
こんどはランチでも食べれる時間に行ってみようっと。

町田の保育園11 入札

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先週、町田の保育園の入札がありました。
これまで1年かけてまとめてきた設計図書を元に複数の施工会社が、
「うちは○○円でやります!」とアタマ金額だけの札を入れてもらって、
その場で1社に決めること、これが入札。
設計事務所が進行役になり、クライアントから複数人、
補助金もいただいているので町田市役所からも複数人、
もちろんいくつかの施工会社も集まって会が行われます。
あたりまえのことですが、見積金額を出す、という作業はとても骨の折れること。
安くないとお仕事がもらえないから意味がないものの、
安過ぎて赤字になっては損してしまう。
そのギリギリの線を各社が知恵と努力を出し合って決めるのです。
クライアントとしては決まった会社が誠意をもって工事を進めてくれるのか、
予定していた金額で落札してくれる会社が現れるのか
気になることは多々あるもの。
入札というのはいろんな人の思いが交錯し合う場なのです。
そんな入札という場に初めて立ち会いをさせていただきました。
私は写真の真ん中に座ることになり、金額の入った封書を開き、
各社の金額を一覧表にまとめる役をやらせていただきました。
封書を開く時は久しぶりに緊張もしました。
当日は無事落札した会社があり、工事が始まることになりました。
我々も設計監理業務の、「監理」が始まります。
今週からさっそく施工会社との打合せも始まります。
さあ後半戦のキックオフです!