江戸時代に建てられた本堂の脇に控える場所に、門徒たちのための会館と、住職が住まう庫裏を計画しました。南北に長い敷地を活かし、会館と庫裏を中庭を介してつなぐことで、それぞれの部屋に光と風が抜ける伸びやかな住まいです。
土間で語らい、ライブラリーにこどもが集い、仏間で茶飲み会が催されます。庫裏が地域の新たな集いの場となり、地域に開かれていきます。エントランスの格子が品格ある会館の顔づくりと住居スペースのプライバシーにも配慮した仕掛けとなります。
会館の入口スロープ沿いには子どもたちのワークショップによるビー玉土間を設け、記憶に残る建物づくりを通じて、長く愛されるよう配慮しました。
住まいは合板を使用せず、接着剤の使用量を抑えた家づくりを実践しています。壁の一部は自主施工の左官壁です。一般的なエアコンによる床下暖房を採用しています。