ステンレス天板のキッチン ヘアラインではなくバフ仕上げ

ステンレス天板のキッチン、というとどこか安っぽいと思っていませんか。
賃貸の家のキッチン、ローコスト、といったイメージで語られることが多いですよね。
略称ジンダイ、人工大理石であれば白や黒の天板、大理石の雰囲気を出せるので、
オープンキッチンや、明るさを求める方には人工大理石が定番になってきました。
一方でステンレスの天板は、耐久性や使い勝手の上では
人工大理石より優れているのは間違いありません。
人工大理石は樹脂、ステンレスは金属なのですから当然です。
それぞれの居場所をしつらえた中庭のある家のキッチンはダイニング側からは全く見えず、
独立した台所エリアに壁付けされる配置なので、
設計者としては天板の種類はどんなものでも良いと考えていました。
それでも施主は安っぽいイメージがあるから、
とステンレスは検討の範疇から除外していました。
そこで、施主と一緒に武蔵小金井にあるヤジマのキッチンショールームへ。
ヤジマさんではステンレスのバフ仕上げを
リーズナブルな価格で提供していると聞いたからです。
一般的なステンレスの表面は、ヘアライン仕上げ。
鏡のような鏡面仕上げもありますが、すぐに細かいキズがついてしまうので、
一つの向きに、直線的に細かなキズをつけたのがヘアラインです。
一方バフ仕上げとは、全方向に向かって細かいキズを入れてあるので、
写真にあるように、一見するとマットな質感。
それでいて、天井の照明などが写り込むとぼんやり反射する、という
金属でありながら落ち着いた雰囲気を持つ仕上げです。
ヘアラインだと目立ってしまう、使い込んだ傷跡も、
バフだと目立ちにくいのも特徴です。
最近だと高層オフィスビルのエレベーターにも使われたりしていますね。
傷が目立ったら数年経ってから、表面のバフを再度磨くというか削ることが
可能という話もポイントでした。
ショールームではヤジマの東島さんに、丁寧に説明をいただき
天板だけでなく、厨房機器一式を選定することができました。
あとは良い見積もりを待つだけです。お願いします!
なかなか写真だけではお伝えしにくい、素材表面の仕上げのお話。
名前だけでも憶えていただいて、
皆さんにもこれかな?!という発見があればうれしいですね。

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