佛念寺庫裏 一年検査


昨年お引き渡しした佛念寺庫裏の一年検査を行いました。建物がひと通りの季節を経験することで生じる歪みや、季節ものの設備に工事上の不具合がないかなどを施工した工務店さんとともに見て回る検査です。
木は生き物です、と言われるように木造の場合は躯体そのものが伸縮するので、引き戸が滑りにくい、鍵が閉まりにくい、左官の外壁にヒビが入った、というようなことも全く無縁ではいられません。
設計の段階、施工の最中なども説明してはいるものの、住まい手にとっては気になるもの。
こういったメンテナンスをするために、工務店と共に我々設計の人間も長いお付き合いをさせていただくことが大切です。

あと工事で作った造作の二段ベッドも居心地抜群です。少し大きめに作ったので、まるでひと部屋増えたかのよう。

こちらは二箇所ある仏間の祭壇に飾られた、門徒さん作の手彫り仏像。新品の仏像、なんてあまり見る機会がないので、まじまじと観察させていただきました。

設計が始まってから約二年半。コンペ、建設委員会での議論、合板を使わない家づくりなど、さまざまな過程を乗り越えてできた建物は私たちの思い入れもひとしおです。住職ご家族、門徒さんたちも末永く満足いただけることでしょう。