ショールームで確認 3

次に向かったのがDAIKENさん。

既製品の木製建具やフローリングなど様々な種類の建材を扱っているのだけど、設計事務所が使うのは表に見えてこない機能性材料が多く、ショールームに行く機会はこれまで少なかった。

今回は畳、掘りごたつなどいくつかを考えている。

 

まずは畳。住まいがコンパクトなほど使用面積が減ってきている建材ですね。畳のある部屋といえば、客間、寝室、居間でしょうか。

住まいをコンパクトにしようとすると客間はそもそも設けない。

寝室は老後にベッドにするならフローリングがいい。

居間は畳かフローリングかというと圧倒的にフローリングの方が使い勝手が良い。

というふうに、畳の部屋になることはまれであったりします。

 

しかし庫裏のクライアントはお坊さん。畳に座すことが仕事のようなもの。日常生活も畳が基本。それもあってか居間は「畳に掘りごたつ」がご希望でした。

 

ダイケンでは畳表に撚った和紙を使った和紙畳というものがあり、い草の畳に比べて耐久性、色落ちしにくい、汚れにくい、といった利点があったので採用することに。6畳のひと部屋に敷いてあった和紙畳は、言われないと和紙であることに気づく人はいないほど普通の畳。これならば問題ない。

 

この和紙畳は庫裏の共有部分にある、ちょっとした会合ができるように設けられた仏間にも使う予定。実は仏間は高齢者に配慮して、床座ではなく椅子座の予定。和室用に脚の着地部分の形状が工夫された椅子を使う予定だが、椅子を擦ったり、机の重さが載ったりとハードな使用にどこまで耐えられるか、これから先も注意して見てゆく予定。

 

最後に掘りごたつ。フローリング敷の設計が多いとはいえ、畳の場所に掘りごたつを設ける事例はいくつか経験している。畳の部屋に机を置く場合は掘りごたつでないと長時間座っていられないので、畳と掘りごたつはセットでご要望されることが多い。

 

掘りごたつでクライアントが気にされるところが清掃性。足の置かれるところに熱源があるタイプだとどうしてもスノコ敷となって、スノコの下に綿ぼこりが溜まってしまう。温熱を出すためには致し方のないところ。掘りごたつを特注で製作する場合はどうしてもこちらの選択肢になる。

しかし既製品の掘りごたつの場合は、ホットカーペットをこたつ下全面に敷いて、スノコ敷を回避できる商品がある。その場合は足元が補助熱源で、机の裏側にメインの熱源がとりつくタイプになる。佛念寺のクライアントもこちらを希望された。


#DAIKEN#掘りごたつ##和紙畳

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