上野国立博物館 ドーム ステンドグラス 大理石


少ない休日はできるだけこどもと過ごしています。仕事がら週末の打ち合わせ、イベントが多いので、なかなか遊びに出ることもなく。
先月は上野、谷中を徘徊してきました。
谷中では10月なのに、カキ氷が食べたいとのこと。寒いじゃん。
街歩きができそうだから、まあいいかな。
上野は博物館。これはOK。前の事務所で博物館の設計をしてたから、興味ある。
こどものことでも自分の楽しみを見つけないとね。
行ったのは国立博物館。素晴らしい、ここ。
展示の量もすごいし、質も素晴らしい。混み合うわけです。
私が気に入ったのが休館の吹き抜け。
吹き抜けに面して階段と廊下があり、吹き抜け廻りの三方に展示室がくっついているので、必ず吹き抜けに戻ってくる。
建物の規模の割には小さな吹き抜け。
手すりが抜けの少ない大理石造で、こどもの目線の高さなので、こどもにとっては吹き抜け感はあまりないと思う。
頂部がドームになっていて、側面にはステンドグラス。高い天井から、5メートルはあるペンダント照明。
どれも現在設計をしていても遭遇しない要素。そこに惹かれるし、良い空間、空気感が間違いなくある。
博物館に行って、あまり空間を眺めることはないかもしれませんが、たまには上を眺めてみてください。
おまけに
谷中のひみつ堂のかき氷。

小林真人さん オープンハウス



西荻窪の展示会の合間に、31会でも、パナソニックの相談会でも、ご一緒させていただいている先輩、小林真人さんのオープンハウスに行ってきました。
新宿区曙町の商店街を抜けた立地にある、オーナー住居のある複合ビル。RC造地下1階地上4階、上階からフロアごとに住居、事務所、事務所、店舗、店舗という構成。
階によって機能が別れていて、通りの反対側は擁壁の上に住居がこちら向きに建っているので、必然的に通り側に開口部のある建物になる。プログラムは単純。
しかしここからが小林さんのすごいところ。
まずファサードをシャープに面白くするために、スチールの形鋼で作っている!
アルミの防火戸は不自由でダメだからって、簡単に言ってましたが、所員は苦労したそうですよ~。
そのシャープなファサード側に柱を出さない為に、スラブに特殊なPC鋼が仕込まれている!
全く見えない、説明を聞かないとわからない苦労ですよ。
他にも、設備の更新時に階下の天井を開けずに済むように水周りの床はかなり高くなっていたり、電気の縦シャフトが外壁のアクセントになっていたりと、なるほど納得するポイント満載です。

オープンキッチンを作るには②

オープンキッチンをうまくつくるには、やはりたっぷりした収納スペースが欠かせません。
ご家族が4人以上の家庭なら、なおさらキッチン廻りだけで片付けるのは難しいでしょう。
そのような場合にいつも提案するのが食品庫、パントリーです。
なんでも入れられる、便利な収納。季節のもの、備蓄食品、たまに使う家電、瓶・缶もの。なんでも入れられる場所。
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パントリーのあるキッチンと聞くと、リッチなイメージですが、
実はパントリーは小さくていいんです。例えばこんなサイズ。
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おおよそ半畳。
棚の奥行きが250ミリから350ミリあれば良いので、一歩足が入ればじゅうぶんです。
そしてパントリーの入り口は必ず引き戸にしましょう。
開け放して使うことが多い場所なので、開けた状態で邪魔にならないことが大事です。
この例のように扉なし、とすることも多いです。
ここにお住まいの方は、のれんをかけて使われています。

オープンキッチンをつくるには①

― 20センチの立ち上がり ―
テーブルで食事をしている家族を見ながら調理や洗い物ができる対面式のキッチンをオープンキッチンと呼びます。
「オープンキッチンにしたいけど片付けが苦手かな」
「対面式のキッチンにすると価格がずいぶん上がっちゃうでしょ」
そんな方にオススメするのが、こんなキッチン。
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壁付I型の既製品ではお求めやすいシステムキッチンを使って、
ダイニング側を腰壁か収納を作ります。
その時にカウンターの上からだいたい20センチ腰壁を高くするだけ。
この20センチの段差が、シンクやカウンターの上に並んでいるお皿、
洗い物をするためのスポンジや洗剤を隠してくれます。
腰壁を少し厚くすれば、日常使いの食器を入れることができる収納として使うことも、
腰壁の上に調理済みのお皿を並べて置くことだってできます。
この立ち上がりのキッチン側も楽しくしておきましょう。
ブレンダーやコーヒーメーカーの電源が取れるようにコンセントをつける。
そして好きな色のタイルを貼ります。
カウンタートップの次に汚れるところでもあるので、
掃除しておきたくなるような、好みの色のタイルがいいですね。

三鷹の家 オープンハウス見学


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連日のオープンハウス見学。今回は土曜日にお邪魔しました。
同時期、同日に竣工している知人建築家の住宅が重なっていましたね。
どちらに行こうか悩みましたが、最近はオープンハウス後に娘を連れていける
施設が近くにあること、が選択の条件だったりします。
ということで井の頭動物園が近くにある、という三鷹の遠藤さんの住宅を訪問。
遠藤さんは今年から中央線ケンチク会を始める仲間でもあり、
それ以前から屋外をうまく住まいに取り込んでいる方法を勉強したいと思っていた
建築家でした。初めての実作を見る機会でワクワク。
1階は敷地の約半分を屋外的な空間でぜいたくに使っていました。
ガレージから広い土間玄関を通して中庭を見せる、これが効いてますね。
中庭を囲うように敷地境界沿いに外壁だけ2面を立ちあげて、
プライベートな空間をつくって、光と風と緑を入れる。
2階には中庭に面してテラスがあって、屋根にはルーバーが。
屋外用のオーニングがつけて、ラグジュアリーな雰囲気を作るのかな?
人気者の遠藤さんは、他のお施主さんとずっと打ち合わせをしていて
お話できませんでしたが、空間がちゃんと語ってくれていました。
ありがとうございました。

宮崎建築設計事務所オープンハウス@横浜 



打ち合わせの合間をぬって、知り合いの建築家、宮崎さんのオープンハウスに行きました。
木づかいが上手い、スキップフロアの家です。長手方向にスキップするのではなく、短手方向にスキップしているので、視線が隣家と会わずに抜けのある空間になっています。

気になる建物


お堀の崖沿いにへばりつくように建っている建物。
アールがついているところ、
薄っぺらい平面とかなりの高さのあるところ、
屋根が薄くて、道路からは低い建物なのに、堀側は高くてびっくりするところ
木の向こうで見えにくいところ
などがモダンな雰囲気を醸し出していて気になるポイント。
丸ノ内線御茶ノ水駅池袋方面の出口でした。

木材会館


紀州材展の帰りに、木場にある木材会館を見学。
杉型枠のコンクリート打放しと、溶融亜鉛めっきリン酸処理の鉄板が、ボリュームのある木仕上げと見事にマッチしてました。
構造材として使っている部位はわずかでしたが、ボリューム感を見せられる仕上げ材であり、かつ経年変化を楽しめる木の使い方の勉強になりました。
しかしボリューム感を出しながら使う木は、反りや痩せを考慮しているからか、裏や芯にごつい鉄で固定しているのも事実。
木材は生き物。慎重に使わねば。





座高円寺



近所の名建築を見に、座高円寺へ。
伊東豊雄さんの設計で、数年前にできたもの。
隣駅だけに、散歩がてら歩いて行って来ました。
アプローチ側からだとわかりにくいですが、
電車で通過中にみると、鉄板に丸穴が空いた外観が可愛らしい建物。
さほど広くない土地に、地下をたくさん掘って、劇場としての機能を埋め込んでいる。
訪れてみて心地良かったのは、外壁以外に装飾がなく、
箱として割り切り良く作られているところ。
観客席は床が合板で階段状に作られていて、
椅子はスチールのパイプ椅子が置かれているだけ。
気軽に舞台に集中できる環境が整っている感じでした。
またぜひ訪れたい場所です。

山梨の建築といえば


山梨で建築といえば、間違いなく山梨文化会館がその一つに挙げられるだろう。
丹下健三設計の良質な近代建築だ。
甲府のスケルトン住宅の打ち合わせでは、いつもその前を通っていたのに、
不覚にも入ったことがなかった。
北口再開発の真っ最中で、駅を降りるたびに駅前が少しずつ変わるような時期だったので
足元ばかりに目が行っていたのかもしれない。
先日たまたま甲府駅の北口に降り立ったので、これは見なければなるまいと足を運んでみた。
「10名以上でご予約いただければ見学できます」
うーん、門前払いであった。
ここの階段室はぜひ見たい、という階段フェチの人がいたので
その人と一緒にまた来ようかな。
10名というのがネックだ。東京から数人、山梨の知り合いを数人として
5~6人くらいは集まったとしても10人はむずかしいなあ。
どなたか一緒に行く人いませんか。
1階にはD&Departmentの山梨店のリニューアル工事をしていた。
丹下さんの近代建築とショップの方向性がパチッと合っているとはいえ、
ずいぶんいい建物に出店したなあという印象。
北口には甲州夢小路も建設中だし、これで北口への人の流れが変わるはず。
また行くのが楽しみになった。