竣工検査

船橋の家は各種検査でチェックされ、先日引き渡しとなりました。
関係者のみなさま、ご苦労さまでした。
写真はサーモグラフィー付きのアイフォンで空調の吹き出し温度をチェックする、設備設計、テーテンスの村瀬さん。
頼りになりました。
竣工写真はまたの機会に。

船橋の家 古材の再利用

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図面通りのことではあるのですが、実際にやってみるとめんどくさいことは多々あります。
工務店にとって、建築家が作る住宅はある意味それの連続だったりしますが
その際たるものが古材の利用かもしれません。
現場に建っていた、110年前の木造家屋で使っていた梁材、欄間などを
鉄骨造の建物で、違う形で再利用したい。
図面にも書いてあって、見積もりにも入っているのですが、
実際にやろうとすると、たいへんご苦労おかけしているのだなあ、と実感します。
今回、古材の加工をするために、栃木県の製材業者に来てもらうのですが、
まずは材木に詳しい方が現場を訪れ、並んでいる古材を見て、
使えそうなものをセレクト。
別の日にトラックで来て、大勢で荷台に載せて、製材所へ。
製材所では中に釘が入っていると、止まってしまうから、できるだけ
現場で釘を抜いてもらっています。
製材所にはわたしたち設計者も出向いて、木肌を見ながら使えそうな部分を
決めていく予定です。
新しい材木を買ってくれば、それは簡単に、しかも安く終えられることは
百も承知ですが、ここは譲れないところ。
もう一息で家のどこに使えるのか、落ちつき場所が見つかる古材たち。
歴史を引き継いで、家にぬくもりを与えてくれることでしょう。

船橋の家 木製建具


春に向けて、スピードアップしてきた船橋の家。20人ほどの職人さんたちが動きまわっています。感謝。
わたしは現場監督と木製建具の打ち合わせをしました。アルミサッシのような既製品と違って、自由に作ることができるできるもの。細かい部分の寸法、金物などを扉一枚ずつ確認してゆく、なが~い打ち合わせでした。林さん、おつかれさま。
写真はリビングの南側に着くアルミサッシ。欄間下までで2.4m。開口幅4mほど。出来上がったら、開放感ありそうです。しかし、この家には更に別の開放感が感じられるエリアを計画中。こちらはいつか紹介しますね。

船橋の家 建て方完了


先月工場検査をした鉄骨が組まれ、建物の骨組みが見えて来ました。
鉄の柱と梁に、木材で外壁の下地を作ってゆきます。
なぜ外壁が木造なのか。断熱性能を考えると、鉄骨造でも外壁だけは木造がオススメです。
ひとつは、国内のサッシメーカーが作っているサッシのうち、断熱性能が高く、かつコストが適切なものは木造住宅用のサッシなのです。そこで、船橋の家では木造住宅用のサッシを使います。
もうひとつは、下地となる材料が鉄だと外からの熱を部屋の中に伝えやすいからです。熱伝導率が木よりも鉄の方が高いから。壁が木造だと壁の中に断熱材を入れる、ごく一般的な「内断熱」が採用できるのです。
現場では、鉄骨の骨組みに木材を取り付けられるように、プレートをつけておいてもらいました。あとは木造と同じく、棟梁が登場。
さあ、次のステップへ。

船橋の家 鉄骨検査



足元が固まり始めた船橋の家。これからが本番。
構造は鉄骨です。高い天井と広い間口を実現するために、大きいもので250角の柱が使われます。春に着工して以来、現場との間で何度も図面と打ち合わせを繰り返してきました。
その鉄骨加工が終わったので、先日検査に行ってきました。
場所は千葉県白井市。船橋の北東です。部材寸法、第三者溶接検査、建て方計画などをチェックします。
何も問題のない、素晴らしい出来栄え。あとは順調に建て方がススムよう、お願いいたします。

配筋検査


ごぶさたしております。
先日のことですが、船橋の家は基礎梁の配筋検査を行いました。
斜面の下が敷地のため、梁下にはチョロチョロと湧き水が流れる足場のなか、鉄筋工の職人さんたちは手際良く作業をおこなっていました。
現場はところどころ、見たことのない治具などあって、見ていて飽きないですね。

ショールーム巡り

昨日は船橋の家のクライアントと共に都内のショールーム巡り。
キッチンのマードレ、浴槽、衛生機器のTOTOなど。
1/50の大きな模型を用意して、イメージをつかんでもらいながら、外壁の素材も確認しました。



ショールームに出向く目的は現物を見て、確認してもらうこと。
建具の金物、衛生機器など小さなものから、サッシや浴槽など大きなものまで、
クライアントが見たいと言う部品や、現場にサンプルを用意する前に
バリエーションを見てもらいたいものなど、可能な限り同行します。
さて、いつもここで問題になることがあります。それは浴槽。
お風呂をタイル貼りなどの在来工法でつくることが多いので、
浴槽を見たいのですが、LIXILやTOTOといった
国内大手のメーカーショールームには浴槽の展示がほとんどありません。
展示がしてあってもカタログの十分の一の台数もない。
スペースが必要なのはわかるんですけどね。
でも家族一人一人でお風呂でリラックスする姿勢も違うし、
掃除のこと、色味などチェックしたいことは多いので、
倉庫の一角でいいから、ズラリと並んで見れるところが欲しいなあ。
ただ今回は、カラダの大きなご主人が試しに入った浴槽が小さくて、
いちから見直ししないといけないことが判明したので、結果オーライでした。

地下室防水工事


10月は週末にイベントが多くて、あっと言うまに時間が過ぎていきますね。
少し前のことになりますが、船橋の家では地下室のコンクリート打ちが終わり
地面に埋まってしまう壁に防水工事を行ました。
敷地の北が登り斜面になっていて、
地下室の床と同じ深さの地面からは雨が降っていなくても水が出てくるところ。
コンクリートの外側に防水をし、部屋の中でも万が一の漏水が処理できるようにしてあります。
小さいと思っていた地下室ですが、そこそこ広い。
これから壁の廻りを埋め戻して、基礎工事を引き続き進めてまいります!

地盤改良のような杭?




船橋の家は地鎮祭に引き続き、地盤改良工事に入りました。
古くは田んぼだったという敷地だけあって、杭もしくは地盤改良は必須でした。ボーリング調査の結果、杭を打つには支持層が深く、地盤改良をするには改良面積が広くなることから、両者の良いところをミックスした、柱状改良しながら鋼管杭も入れるという、ATTコラム工法を採用しました。残土が少なく、またコストも適度な工法です。
私は監理者として、最初の試験杭だけチェックしました。セメントミルクを混ぜながら改良を始めてから、鋼管杭を回転し終えるまで約2時間。
たった一本の試験杭の確認でも、へばりそうな激しい暑さの中、ミリ単位での精度を出そうと頑張っている職人さんには頭が下がります。