
「吹き抜け」にあこがれを持っている方、これを読んでから実装することをお勧めします。
リビングの天井を高くして、窓を大きく。できたら吹き抜けにしたい。そんな願望を持って依頼していただく方も多いです。ただよく知られているように、デメリットも多い。そこで吹き抜けリビングに実際に住んでいるわが身を持って体験していることを書いてみます。
ダイニングとはつながっていないリビングの上が、2階の床がない吹き抜けになっています。空気がつながっている2階には片側に廊下、もう片側に作業スペースがあり、他2辺は扉を閉めることができます。約14畳の部屋の2/3に2階がなく、吹き抜け。天井高は5m以上。
2階廊下のある側が南になっており、2間の間口。1階は大型の4枚折れ戸で全開放でき、2階廊下の窓は腰壁上に4枚引き戸がついています。できる限り大きな窓を設けて光を多く取り入れる設計です。ここに薪ストーブが置かれ、煙突は二層分の高さをまっすぐ上がり、屋根を突き抜けています。
吹き抜けに面した2階の作業スペースは夏の暑さがいかんともしがたい。冷気は下に降りるので、エアコンをつけてもほとんど効果なし。35度を超えるような盛夏の候は朝晩しか滞在できない。これはいかんと、夏場だけレースのカーテンをつけて、冷気を下に降りないようにしています。
冬の暖房機器、ここでは薪ストーブですが、火を焚いても1階は温まらない。輻射熱が多い機器なので、手をかざすと何とか暖かいものの、快適な温度になるまでに数時間かかり、そのころには2階が春の陽気になっている。
上下階の温度差解消のために有効なのがシーリングファン。それも羽根の大きなものであれば、ゆったりと空気を動かして不快にならない程度の対流を起こしてくれる。けれど吹き抜けの天井は手が届かないので、もともと照明もなく、電源がない。コンセントから露出の配線を持っていくのはいかがなものか。シーリングファンのためだけに足場を組んで天井を剥がして電源を持っていくのもいかがなものか。といまだにファンがつけられていない。
音が響く。隠し事はできない。電話をしていると、家じゅうに声が響いて迷惑になってしまう。
失敗の体験をしておくと、解決策も準備できるというもの。もちろんその後に設計している家ではそれぞれに対処方法を埋め込んでありますよ。
次回はデメリットとは反対の良いところを書いてみましょう。
























