山梨市の住宅08 上棟式


昨日は山梨市の住宅の上棟式をクライアントの好意で行いました。
儀式的なものでも、ご近所に来ていただくわけでもなく、
現場の職人とクライアントの気持ちを一つに向け、高めるための
交流の場として開きました。
いろいろな工務店と話をすると、地鎮祭や上棟式といった儀礼的なものを
行う現場は少なくなった、と聞きます。
でも私は今後、少なくとも建築家に住宅を頼む方の場合は
儀礼的なものを進んで行うようになるのではないか、と考えます。
どちらが良いということではありません。
建物に少しでも予算が向けられれば、
それだけ満足度も高いものが提供できると思います。
しかし住宅は個人が買い物をする超高額商品でしょう。
さらに耐久消費財の中で、現地生産、一品生産から抜け出せない
唯一のものでもあります。
食料品や洋服などの日用品であっても、原料は何か、作った国どこか、
誰が作っているのかを知って買おうとする行動は当たり前になりつつあります。
可能であれば住宅もそのようにして手に入れたい、と思うのは必然の流れ。
どういったものを使うのかは、建築家がひとつひとつ説明できます。
あとは誰が作ったかを知る機会として、上棟式はとても良い機会だと思います。
建築家が現場監理をする、ということは誰が作ってもあるライン以上のものを
提供できることではあるのですが、やはり作るのは職人であり、現場監督です。
全員ではないものの、主要な職人の顔を知ってから作られていく住宅、
というものに価値を見出すクライアントは増えていくように思います。

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