家は建てた後も育てていくもの 外構は後工事で!

シホウニワ003

家づくりをお手伝いしながら、いつも悩ましいのがコスト。
できることならクライアントの夢を全てかなえてお渡ししたいのだけれど
当たり前のことですが予算には限度があり、夢は膨らむばかりだったりします。
そこでかなり初期段階で、「これは後工事ですね~」となってしまうのが
外構、植栽工事。
悪いことではありません。住んでみて、部屋内から見た目線、
見せたい景色、隠したい邪魔なものをひとつひとつ考えながら
木を植えた方が良いことだって多いのです。
とはいえ、こちらが想定していなかった大木が植えられた、とか
アプローチの向きが変わってしまった、などということが無いように
外構植栽の計画はお渡しして、樹種の選定、イメージの共有までは
設計の段階でお手伝いしています。
写真にある山梨市の住宅の場合、竣工当初、外構は全くありませんでした。
存在していたのは、写真左下にあるインターホンとポストが付いた塀と
駐車場の砂利、くらいなもの。
あとの全ての植栽、アプローチのコンクリートなどは全て施主工事!
コンクリートを打った、と聞いた時には驚きましたが
木の植え方、土の盛り方など、始めてやったとは思えない出来栄えで
もう大拍手!!施主の鏡みたいな存在です。
さすがに敷地境界のブロックは業者に頼んで置いてもらったようですが、
実はブロックの奥には、排水の水勾配の関係で想定より少し高い位置に
接地されてしまった浄化槽の蓋が露出していました。
うまく盛り土と植栽で隠されていますよね。
家づくりの大きなストーリーと、ぶれない骨格をちゃんと作ること。
そして住む人が心地よくそのストーリーを引き継げるようにすること。
大事なことを再認識させてもらった出来事でした。

1年検査

少し前のことですが、一昨年末に竣工した、シホウニワの家の1年検査を行いました。
建物はひとシーズン越してみて初めて改善すべきところ、
予定通り使えているところが判明することがあるので、
お仕事としてね我々とのお付き合いは竣工後1年の検査までとなります。
たいていの場合、最初にお会いしてから2年は経っている計算になります。
長いですよね。
検査はいくつかの不具合、手直し箇所はありましたが、
大きな問題は無く、ご家族も大変喜んでいただいているようで、安心しました。
シホウニワの家は、家族のあいだに垣根がない暮らしぶりから、
また隣地に対して開放的で良い敷地条件のためにも、
コンパクトな平屋建てとして周囲にオープンなプランとしました。
検査の日、設計者として嬉しかったのは、家を生活の場、ツールとして
当初のコンセプトのまま、十二分に活用されている様子でした。
四連引戸で多様に間仕切れるようにしたリビングを、
何度となく建具の場所を移動しながらシーンに合わせて使い分けていること。
家の内外で回遊できる動線を設けたら、クライアントのこどもだけでなく、
近所のこどもたちにも大人気になったらしく、こどもたちが集まる家になっていたこと。
あえてリビングと離したダイニングキッチンが、生活のリズムの切り替えに役立っていること。
クライアント家族のこと、敷地条件などに
建物がうまく合致できた好例ではないかと自負しています。

検査の最後は、お菓子作りが好きな奥様の提案で、
一歳を迎えた家のバースデーケーキをこどもたちがデコレーションし、
皆でペロリといただきました。
帰りには手作り紅白まんじゅうのプレゼントまでいただきました。
毎回の手作りお菓子付き打ち合わせ、ありがとうございました!

モルタル土間の水性ステイン塗装

昨年竣工したシホウニワの家に土間塗装をしてきました。
塗装といっても屋内外にわたるモルタル土間部分へ色を付けるので、
本来はモルタル土間を施工する左官工事の段階で
指示をした色が出ていればそれで終わっていたのですが、
サンプルと異なる色のまま仕上がってしまっていました。
事情があって伸びてしまっていた修正工事です。
結果からお話しすると、下の写真のような
「これから仕上げをするんですか?」という感じの色の薄いモルタル土間を
IMG_2287.jpg
下の写真にあるような仕上がりに変身させてきました。
どうでしょう。
IMG_2295.jpg
なんだ、墨モルタルじゃん!
と思われた方、その通りです。
この先は読む必要のない話かもしれません。
修正工事に時間がかかってしまった最大の原因は
国内にこの種の塗料の扱いが少ない、ということ。
屋外の床仕上げの場合は左官工事で色を出すのが一般的で、
塗装で何とかしようという発想をしないからなのでしょうか。
でもスタンプコンクリート、と呼ばれるテーマパークやショッピングモールなどの
床では見かけることのある仕上げなのですけどね。
今回は工務店が施工方法がわからないというので
こちらでいろいろ探して、アメリカのホンダハウジングというところで
水性ステイン、つまりモルタル層に浸透して色を付ける塗料を見つけて、
工務店に輸入をお願いして施工をしてもらいました。
塗料紹介のページにあるように、モルタルを大理石や石貼りに見せたり、
床に絵を描いたりするために使われる塗料なので、
国内では技能を持った専門会社が単独で輸入しているものなのかもしれません。
でもこんな風に塗料のひとつとしても十分使える材料であることがわかると思います。
水性のステインなので、臭いもほとんどなく、
良い感じでムラのある仕上がりになりました。

月間ランキング1位

All About オールアバウト
何気なしにAllAboutの記事を見返していたら、
「シホウニワの家」が3月の月間ランキングで1位を獲得しておりました!
http://allabout.co.jp/gm/ranking/1067/monthly/201303/
5月になると4月のランキングになってしまうので、
このページで見れるのもあと1週間限定です。
お早めにチェックを。
そんなことより、大事な記事の方は下記をご覧ください。
四方の風景を取り込み四方に開く[シホウニワの家]
http://allabout.co.jp/gm/gc/409192/

山梨市の住宅22 All About

All About オールアバウト
先日川畑さんに取材いただいたシホウニワの家が記事になりました。
AllAboutというサイトに掲載されています。
四方の風景を取り込み四方に開く[シホウニワの家]
http://allabout.co.jp/gm/gc/409192/
取材の時間は短かったのに、生活の一部を切り取るような良い写真を撮っていただき、
記事に仕立てていただきました。
ありがとうございます。

山梨市の住宅21 お菓子とことばのいただきもの

よもぎ
昨日の取材は竣工して数カ月して、家具もひと通りそろえられたところにお邪魔しました。
オープンハウスの時の何もない状態もケンチクしててかっこいいものですが、
やはり家は使ってこそ、生き生きとしています。
その家のキッチンで作っていただいたよもぎ餅。
当然のことながらいつもの手作り。
しかもよもぎをこどもと取ってきているのだから、もうみんなパクパク。
設計の打合せで訪れていた以前の住まい、芦川でクライアントがこどもと一緒に
摘んでおいたよもぎだそうです。
家族と一緒に引っ越しして新しいいえで餅になったんだね~、
なんて話しながらおいしくいただきました。
その奥様がインタビューで
「ひとりで家にいる時も滝川さんと標さんと一緒にいるようで寂しくない」
と言ってくださいました。
棚板ひとつであっても奥行き、高さ、素材などクライアントの満足のいくものを作る。
我々建築家にとってはあたり前のことではあるのですが
こういった過程の積み重ねを楽しんで家づくりをされたんだなあ
という実感のこもった言葉でした。
取材に来て下さった、AllAboutの川畑さんのおかげもあって
本当に楽しい時間を過ごさせていただきました。
ありがとうございました!

山梨市の住宅19 竣工、オープンハウス


先週末に各種検査、引き渡しを無事に終えて、オープンハウスを開催しました。さっそくクライアントの友人もご家族でみえて、新しい家に子供たちの笑い声が響き、にぎやかな週末を過ごさせていただきました。ご来場いただいた方には感謝いたします。
写真撮影もしましたので、今後ブログで少しづつ紹介してゆく予定です。

山梨市の住宅18 週末にオープンハウス


この週末の土日は山梨でオープンハウスをやります。
「シホウニワの家」と読んでいる平屋の住宅。
コンパクトな中に多様な住まい方を提案した解放感のある家になっています。
ダイニングの一角をお借りして、我々コネクトの事務所紹介もさせていただきます。
ぜひお越しください。
DSC_0298.jpg

山梨市の住宅17 もうすぐ竣工


秋晴れの甲府盆地。朝、電車で移動すると、登山する人がわんさか乗っています。楽しそうな親子を見ながら、いつもの現場へ。
現場は祝日関係なく動きます。あと一週間で竣工ですから、今更あれこれと指示する事はなく、職人さんに声を掛けながら、出来上がりをチェック。
それと別途工事にした屋外デッキの打ち合わせ。先日塗ったキシラデコールの板塀と同じ色のヒノキのデッキにすることに。
17,18日にはオープンハウスを行います。ぜひいらして下さい。