山梨事務所ソーラー計画-1 既存調査

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立面図
2005年に竣工した「ギャラリーのあるの家」。知り合う前の妻が設計をした実家の建物で、
現在ではコネクト山梨事務所の看板を掲げさせてもらっています。
物理の教師をしていた義父が、建設当初から太陽光発電に興味があり、
一部に南向きの屋根を用意しておいて、価格が落ち着いてきたころに
設置をしようと画策していたようです。
再生可能エネルギー固定価格買い取り制度が始まったこともあり、
そろそろやろうか、という話になりました。
ヨーロッパの事例を見ても、固定価格が高水準のまま維持できる期間が
いつまで続くかは不透明です。電気料金として負担する側の論議が
そのうち始まるでしょう。
10年程度の償還期間を考えると、始め時かもしれません。
さて、既存の屋根に太陽光発電を載せるので、
断面的な材料の構成、屋根の状態、影の影響などを調べることから始めました。
方位は真南に向いていてOK。
屋根の勾配は三寸勾配。良好な角度。
金属板横葺き、目立った不具合は無し。
しかし、5年ほど前にリビングから見えるところに植えたケヤキが
午前中に屋根に影を落とす位置であることが判明。
どんどん大きくなるケヤキ。
今さら動かすわけにもいかないので、
適宜枝払いをして、パネルを西側に寄せて配置することになりました。
これでどれほど影響回避ができるか、検証ポイントです。
断面構成でもハードルがありました。
金属板と、野地板である12mmの合板の間に、音鳴り防止用のシージングボードを
使っていることが判明。
設計図にはなかったものの、施工会社の配慮もあり、
現場変更で対応したようです。
このシージングボードにパネルメーカーがNOを出してきました。
発電パネルを屋根に固定をする方法として、現在主流なのがアンカー方式。
簡単にいえば、屋根材を貫通するビスを野地板や垂木まで通して
風で飛ばされないように、雪で流れてしまわないようにするもの。
実はかねてからこの固定方法が漏水を招くのではないか、
と疑念を持っているのですが、この話は次回に。
アンカー方式の場合、屋根材に穴を開けるので、その直下がフカフカしていると
どうやって漏水対策をしようとも、ビス廻りで動いてしまって
雨漏りにつながる、というのがメーカーの意見なのでしょう。
具体的に聞いていはいませんが、簡単に想像できる問題点です。
ではどうするか、数社の施工会社に見積もりを取りながらヒアリングをする中で
出てきた別の固定方法がありました。次回はパネルの屋根への固定方法について
書いてみたいと思います。

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